三重県警察

「県民と共に築く安全で安心な三重」の実現

四日市西警察署  第4回

1 日時
平成29年2月2日(木)午後3時00分~午後5時00分
場所
四日市西警察署3階大会議室
2 出席者
1 警察署協議会(6名)
小西功委員、清水隆行委員、戸屋いずみ委員、中川義文委員、松尾満正委員、山下俊和委員
2 警察署(9名)
署長、副署長、会計課長、生活安全課長、地域課長、刑事課長、交通係長、警備係長、事務局1名
3 傍聴者
無し
4 公開・非公開の別
公開
5 1 会長挨拶(山下委員)
2 署長挨拶
3 管内概況説明(刑事課長)
4 意見発表(署員)
5 高齢者事故の防止対策について(交通係長)
6 意見交換・質疑
<委員>署員5人の意見発表を聞いて、昼夜、我々の安全を守っている警察に感謝する。その分警察官のプライベートに支障が出ているのではないかと感じている。前回署長からワークライフバランスについて説明を聞いた上で、そんなことばかり言っていられない場合もあるという話も聞いた。
 昼夜を分かたず何日間も捜査の任に就く、期限を決められた仕事が多く、一瞬の隙も許されない任務もあり、厳しい状況で勤務されていることに本当に感謝したい。皆さんの体も十分に健康に留意していただきたい。
 高齢者の交通事故が多発しており、運転免許証の自主返納については、返納率が全国でワーストとなっている。公共交通機関が愛知県名古屋市のように充実しておらず、四日市市の山間部では主要な交通手段はなく、歩くしかないが、主要道路であるミルクロードに歩道が設けられていない。さらに交通量は増加しているにも関わらず、道路網の整備は進んでいない。公共交通機関は減少する一方である。
 悪循環が今後も予想され、高齢者人口も増加し続けている。それに伴って認知症の方も増加している。今後も公共の交通のあり方と警察との規制の関係、高齢者も住みやすい町は、警察の規制だけでなく、地方公共団体においても予算を組んで取り組んでいただけたらと考えている。
<委員>14日の大雪で女性1名が亡くなられた交通事故があったが、今回の降雪において交通事故の発生の概況について教えていただきたい。
【交通係長】降雪時の交通事故の発生状況について説明する。
1月14日から降り始め、管内でスリップ事故が多発した。1月14日から1月18日までの間に、スリップ事故等が49件発生した。このうちの1件が死亡事故であった。内訳としては、路面の凍結により電柱や橋の欄干等に衝突する自損事故が最も多く、21件発生している。次に止まりきれずに前車に衝突する追突事故が15件発生した。降雪時の特徴としては、降雪中よりも降り終わった後の1月17日の方が多く、20件のスリップ事故が発生している。これは路面の雪が少なくなったことでノーマルタイヤの車が油断して走行したものと思われる。実際にノーマルタイヤは頻繁に走行する状況であった。
 1月14日に発生した死亡事故の概要については、菰野町地内の町道において、軽四乗用車が電柱に衝突し、運転者の女性が体を強く打ち、搬送先病院で死亡したものであった。事故の原因等は現在捜査中である。1月24日から27日にかけても降雪があったが、この間はスリップ事故が14件発生した。
<委員>先程の意見発表で留置管理係の話があったが、我々協議会委員であっても、留置施設の視察はできない。支障なければ施設の概要などを説明いただきたい。
【副署長】県下18警察署に留置施設があり、当署は10名収容可能である。勤務員7名、24時間体制で被留置者を監視している。ほとんど365日収容しているが、サミット期間中は、他署に預けたこともあり、被留置者ゼロの日もあった。当署で逮捕した者だけでなく、他署から預かる者もある。
 入浴や清掃の日課時限があり、定期的に医師による健康管理も行っており、人権に配慮された留置管理を行っている。
<委員>大変な任務を昼夜分かたず、やりがいを持って遂行していることを改めて認識した。意見発表のなかで、駐在所勤務で駐在所夫人が何かあったときに対応し、危険も伴うと聞いた。駐在所夫人に対する何か保障や資格はあるのか。駐在所夫人は、守られている存在であるのか、ボランティア的な存在であるのか伺いたい。
 また、全体的に人手不足ではないのかという印象を受けた。地域が補う面、例えば交通監視であるが、他県で交通監視の男性が死亡する痛ましい事故が発生した。サポート的な役割の方により、警察活動は補われているのか、そうした方に対する保障についても伺いたい。
 そうした部分が充実すれば、多忙な業務の警察官も少しは休養できるのではないかと考える。
【地域課長】駐在所の現状について説明する。当署管内には、朝上、保々、県、桜、水沢と5か所の駐在所が存在する。
 夫婦帯同の駐在所は県、朝上の2か所で、いずれも駐在所夫人の協力によるところが大きく、勤務員が不在の際には対応している。保障としては、何かあれば当署員が急行する連絡体制を執っている。金銭面としては、他所で勤務できない特性から手当の給付がある。
 人手不足の対応としては、勤務員が相互に補完し合って、間隙を生じさせない対応を実施し、勤務員を配置している。
<委員>駐在所は2名以上の複数勤務はできないのか。
<署長>桜駐在所は、所管区が広いため、複数駐在としている。
<委員>地域の事情に応じた配置としているのか。
【副署長】基本的に駐在所は単独勤務で、駐在所員の家族が生活する場として設けられている。三重県の駐在所は、同じ建物に駐在所事務所と居住スペースがあるが、他県では敷地内に離れて設けられているところもある。
<委員>駐在所夫人についても、資格の付与もあってよいと考える。
【署長】本日は、駐在所夫人を招いて、日頃の労をねぎらうことを目的として食事会を開催し、意見要望を聴取した。
 日本の治安の良さは、世界に類を見ない交番駐在所制度によるところであり、実は駐在所発祥の地はこの菰野町であり、当時の富田警察署が警察官を住み込みで常駐させる制度を設けたところ、非常に効果的な運用であるとして全国に広まった。菰野町町史に掲載されている。
<委員>駐在所の存在により、地域に根差した活動ができると実感する。
【生活安全課長】防犯ボランティア等の保障の関係については、自主防犯団体は真にボランティアという形で、各地区において活動していただき、その団体に対して警察から情報提供を行い、三重県警としては県民とともに築く安全で安心な三重の実現、県民と一体になって安全を守っていくことを目的として、自主防犯団体と連携しながら犯罪抑止をはじめ、安全と安心に向けて活動している。
<委員>人身安全関連事案について、四日市西警察署で独自に取り組んでいる施策があれば教えていただきたい。
【生安課長】現在ネットワークを構築中の施策があるので紹介する。行方不明事案であるが、警察で懸念しているのは、認知症等を患った高齢者等のはいかいによる行方不明事案の発見活動である。特に冬期においては、発見が遅れれば生命の危険が非常に高くなる重大な事案であり、警察としても早期発見に努めているが、警察の限られた人員では限界がある。
 平成28年中の行方不明35件中6件は認知症患者であり、手配前に解除になったものも数件あり、増加傾向にある。発見事例を見ると、様々な事業所、地域の方からの通報により発見に至ることが非常に多く、警察と各事業者、関係機関、団体と連携して発見活動を実施すれば、より効率的な発見が可能になるとことから、PPCPネットワークの構築を目指している。これは、警察で行方不明を受理すれば、その家族の了解の下、登録事業者、関係団体等に対し、行方不明者の着衣などの情報をFAXやメールで配信、情報提供を実施して、受信した事業所等から通常業務を通じて有用な情報を取得する施策である。
 現在、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、郵便局、JA、運送業者等に対し、賛同、協力していただける団体を募集中である。推薦事業者があれば紹介いただき、地域一体となった発見活動の推進に努めている。
<委員>私事であるが、数年前に近親者が行方不明になり、そのときは遠隔のいなべ地内で発見された。その際は新聞配達員が発見し、警察に連絡した。そうしたネットワークは非常に有用であると考える。
【署長】地域を回送している事業者に依頼すれば、数多くの者で探すことができる。
<委員>実際には個人情報等いろいろあるが、地域の各団体に情報提供していただけると、地域で発見情報が出る。以前も後刻になって目撃情報の入手があった。地域の目は非常に重要で、私も青色回転灯車両で走行し、地域の者から情報を得ることがあるので、一早く地域に情報提供をお願いする。
<委員>3年間委員を務めさせていただいた。今後も地域の安全等に努めたい。桜駅で認知症の方を数回発見したことがあり、見守り活動も行っていきたいと考える。
<委員>本日は意見発表ということで、5名の署員の方がそれぞれ自身の勤務について発表いただいた。警察の方がいかに大変で重要な任務に就いているか再認識した。今後、我々協議会委員は地域住民に警察活動を理解していただくよう努める必要がある。また委員の意見が警察業務に反映されることをお願いする。 
7 署長謝意
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