三重県警察

「県民と共に築く安全で安心な三重」の実現

四日市南警察署  第2回

1 日時
平成27年9月28日(月)午後2時30分~午後4時30分
場所
四日市南警察署5階多目的ホール
2 出席者
1 警察署協議会(11名)  
伊藤万里子委員、岡本仁志委員、片岡則子委員、黒野 康委員、木本雅士委員、駒田理香委員、中谷節子委員、西村康浩委員、水野孝美委員、矢野正剛委員、WADA MARIA RICO委員
2 三重県公安委員会
田中彩子委員長 
2 警察署(16名)
署長、副署長、事件指導官、交通官、会計課長、警務官、留置管理課長、生活安全課長、地域課長、刑事第二課長、交通第二課長、警備課長、会計課主幹、生活安全課主幹、事務局2名
3 傍聴者
なし
4 公開・非公開の別
公開
5 1 三重県公安委員会委員長挨拶
2 署長挨拶
3 前回協議会での意見・要望等に対する結果報告(署長)
(1) 自転車の交通ルール改正のポイントについて
自転車の危険な行為について、警察官の警告や注意に何度も従わず、危険な行為を行えば検挙し、検挙が3年以内に2回あれば、講習を受講してもらうことになる。自転車は、原則左側通行であるが、道路標識や標示により自転車が歩道を通行できる場合や、幼児、児童、70歳以上の高齢者、身体障害者等車道の通行に支障がある者、安全を確保するために歩道を通行することがやむを得ない者、運転技能が伴わない者は歩道を通っても構わないとされている。
(2) 歩道設置や歩道通行許可規制の要望先について
歩道の設置等道路施設の要望は道路管理者へ、交通規制の要望は警察へすることとなっている。対象道路の担当が不明の場合は、警察へ申し出てもらえば関係機関へ引き継ぐ。交通規制の要望には、自治会や学校等大勢の総意が必要となる。
(3) くすのきパーキングについて
パーキング管理会社では、常時職員が巡回を行い、警備員も配置して24時間体制で場内巡視を行っており、防犯カメラも設置されているとのことであった。「場内が暗い。寂しい。」等の意見に対しても、照明を明るいLED電灯に切り替える等独自  の改善措置を講じている。
警察としては、今後も「警戒ポイント」として、継続的な警戒を実施する。
(4) 停泊中の外国船に対する警察権の行使について
日本の法律は、領海内にある船舶には適用できる(事前に領事館への通報を必要とする条約を締結している国もある)。船長の許可を得た上で船舶に立ち入って捜査をしたり、海上保安庁と連携して捜査をすることになる。
今後、伊勢志摩サミットに向けて、四日市港の安全対策を進め、不審者にも対処していく必要がある。
(5) 警察の空き家対策について
巡回連絡等の署外活動を通じて、警察が空き家をキャッチすることはできるが、管内全体を把握している状況ではない。警察では、空き家に関連する相談を受理した際は、個別に、所有者・管理者等を調査して市役所と連携して対処していく。
4 高齢者を犯罪・交通事故から守る対策の推進について
 ・ 特殊詐欺等被害防止対策説明(生活安全課長)
 ・ 高齢者の交通事故防止対策説明(交通官)
5 主な協議
<委員>特殊詐欺の被害防止広報の内容として、手口の典型例を紹介するだけでは、不十分だと思われる。マイナンバー制度により、3年後には預金口座と結び付き、預金額で医療費の負担額が決められることから、この制度を利用し「今から預金口座を減らしておいた方がいい。」等と巧妙な「だましの手口」で、高齢者から財産を奪い取ろうとすることが予想され、次から次に新しい手口が出てくる。
これらの生々しい手口をインパクトのある方法で伝えた方が高齢者側にも切実感が生まれ、より効果的ではないか。
【生活安全課長】被害者の大半の方が広報等により「だましの手口」を知っており、実際だまされている手口も典型的な手口であったが、被害者は「分かっていても自分が当事者となると頭の中が真っ白になってしまった。」とのことであった。
「生々しい手口」を紹介する広報については、今後考えていきたい。
<委員>次から次へと新しい手口を考え出す犯人たちと警察の鬼ごっこのようである。これを取り締まることは簡単ではないと思われる。
<委員>現在の取組を続けてもらうことが必要だと思われる。
以前の協議会では、音楽隊隊員による振り込め詐欺寸劇を視察した。自治会の寄り合い等の場でも、アピールしてほしい。「犯行ツールの無力化措置」とはどういうことか教えてほしい。
【刑事第二課長】犯人が振込先として指定する口座や、犯人が犯行に使用した携帯電話等の「犯行ツール」に対し、口座を解約したり、携帯電話の契約を取り消し、特殊詐欺等の犯行に使用される前に使用できない状態にすることである。
<委員>「迷惑電話防止サービス機器」の利用料金等について教えてほしい。
【生活安全課長】「迷惑電話防止サービス機器」は、ナンバーディスプレイ対応の電話機にしか設置できない装置で、本体価格は約13,000円位である。利用するには月額約700円の料金が必要で、当署にある10台は現在全てモニター運用している。
一般的には、電話機の留守番電話機能を活用してほしい。犯人は声を残すことを嫌うため、留守番電話の音声アナウンスが流れると、電話を切っていくことが多い。更に、ナンバーディスプレイの機能があれば、相手の番号が分かるので、親しい人からの電話番号しか応答しないようにしてもらえば、被害を未然に防止することができる。  
<委員>特殊詐欺の犯人たちが被害者から搾取した現金等が、非社会勢力の資金源に利用されてしまう可能性がある。今後も引き続き、特殊詐欺犯罪の抑止に尽力してほしい。
<委員>「ゾーン30」の導入を地域の総意で進めてもらっているが、導入後、交通事故防止にプラス効果が出ているか等を教えてほしい。
【交通官】当署管内では2箇所に指定しており、橋北地区での「ゾーン30」実施前後の効果について検証を実施した。車両速度は計測した全ての地点で低下、通行量は計測した3箇所中、2箇所では、通行車両自体が減っている。元々、事故の発生が少ない地区のため比較が困難であるが、地域住民からは、「安心して歩ける環境になった。」との声が上がっている。
<委員>これから冬に向かい、ウォーキング中の高齢者の服装も暗い色の服装になってくるため、「気持ちも軽やかファッションショー」は、非常によい施策だと思われる。
反射材は、どこで購入できるのかを教えてほしい。
【交通官】警察署や交番、駐在所では広報啓発用の反射材を用意しているが、交通安全協会やホームセンター等で販売している。
<委員>夜間ウォーキングをする人たちは、自身で身を守る自己責任もあると思う。各自治会でも明るい服装や反射材の着用を奨励してほしい。
【交通官】警察のミニ広報紙への掲載や、市広報紙の回覧にも積極的にチラシを配布していきたい。
<委員>地道な努力の積み重ねになると思うが、これらの施策を続けてほしい。家族に高齢者がいる家庭では、家族からも注意してほしい。
<委員>「気持ちも軽やかファッションショー」をテレビのニュースで見て、とてもいい取組だと思った。特に80代以上の高齢者は、派手な色の服を着たいと思っていても着れずにいた。大きな看板で「高齢者は明るい服装を」等と警察名で広報すると、高齢者自身が、「警察からも言われているから。」と明るい色の服を自分から着るきっかけになると思う。
【交通官】看板設置は検討はしたいが、警察だけの判断でできることではないので関係機関等とも調整したい。ファッションショーの参加者からは、「久しぶりに明るい服装を着て、気持ちがいい。」等の感想があり、ファッションショーを見た通行人たちも温かい目で、参加者を見ていた。この施策が広がっていくように継続していきたい。
<委員>コンビナート職員は24時間体制の勤務をしているため、通勤帰宅時間も様々である。高齢者が事故に遭いやすい時間帯や場所を教えてもらうと、車両を運転する職員に周知し気を付けさせることができる。
また、高齢になると反応時間が遅くなる。重大な交通死亡事故等につながるスピードの出やすい交差点や見通しが悪い場所のデータも教えてもらうと、安全に運転できるようになり、高齢者ドライバーによる事故もなくなるのではないか。
【交通官】過去5年間の統計上、10月以降の16時から20時の時間帯の事故が多く、当事者の7割が高齢者で、事故形態としては、道路横断の歩行中が最も多い。
【署長】道路横断中の事故の特徴としては、約7割が車から見て、右から左へ横断中に跳ねられる事故である。運転手自身が、道路右側を意識していないことが多く、右側から渡り始めた歩行者が跳ねられてしまう傾向がある。
【交通官】交通事故の発生場所では、見通しの悪い交差点が多い。カーブミラーの設置や一時停止規制の要望が多く、道路管理者と協議してカラー舗装等を検討しているが、交通事故をなくすためには、まずは交差点での一時停止を確実に止まるようにしてほしい。徹底してもらうことにより、交通事故は大幅に減ると思われる。
<委員>常時トラックが何台も止まり荷物の積み降ろしをしている事業所があり、時にはリフトを使って作業しているため、交通の妨げになっている。通学路でもあるため、このような事業所に対して警察から注意することはできないか。また、道路管理者には車のスピードを落とさせるような対策を考えてほしい。スピードが出ていなければ、歩行者も車両に気付くことができる。
【交通官】長時間、駐停車禁止場所等の道路上で荷物の積み降ろし等の作業をしている状況があれば連絡してほしい。現場の状況を確認の上、検挙や事業者に対しての指導を実施する。
また、自動車の速度を落とさせるための対策としては、交通事故が多発する地点や速度が出やすい地点を道路管理者と確認の上、協議調整しながら抑止対策や必要な規制を検討していく。
<委員>自動車の前照灯は下向きが基本だと思っており、常時上向きにしていることはマナー違反だと思っていた。更新時講習でも周知してもらったり、暗い道路では、「ライトは上向き」との看板を設置し、周知を図ったらどうか。
【交通官】道路交通法上では前照灯は上向きが基本である。実際、下向き中の事故が多い。道路事情や道路状況にもよるが基本は上向きとして、対向車両等が多いときには、車両の切れ目でこまめに切り替えるようにしてほしい。今後は更新時講習でも説明し、事故防止につなげていきたい。
看板の設置は警察だけでできるものではないため、交通安全モデル地区や交通安全対策協議会、自治会等と協議しながら、広報できるように検討したい。
<委員>都ホテル前の通りから北方向、近鉄湯の山線ガード沿いの東西の道路は、夜8時から朝5時まで車両が通行できない規制になっている。しかし、住民には周知されておらず、実際は車も通っているため交通規制について教えてほしい。
【交通官】地元住民の要望と現場を確認し、規制の必要性、見直し等検討する。
<委員>現場確認し、報告をお願いする。
多数の熱気ある御意見をいただいた。高齢者を犯罪、交通事故から守る対策は非常に大切だと思う。警察と協力しながら進めていけたら、根元まで深く浸透すると思う。
6 公安委員会委員長講評
7 署長挨拶
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