三重県警察

「県民と共に築く安全で安心な三重」の実現

桑名警察署  第4回

1 日時
平成31年2月6日(水)午後2時~午後4時
場所
桑名警察署3階会議室
2 出席者
1 警察署協議会(11名) 
  井坂直樹委員、伊藤朋子委員、片岡直也委員、坂夏美委員、西田賀和委員、服部美雪委員、
  水谷茂委員、水谷宗徳委員、諸戸浩委員、山田健詞委員、山本舞委員
2 警察署(12名)
  署長、副署長、会計課長、警務官、留置管理課長、生活安全課長、地域課長、刑事第一課長、
  交通官、交通第二課長、警備課長、事務局1名
3 傍聴者
なし
4 公開・非公開の別
公開
5 1 視察(当署生活安全課員による特殊詐欺被害防止講話)
2 会長挨拶
3 治安概況説明(署長)
(1) 刑法犯認知件数
(2) 重要犯罪
(3) 身近なところで発生する犯罪
(4) 少年非行
(5) 交通事故
4 特殊詐欺を主とした高齢者の被害防止対策について(署長)
(1) 特殊詐欺被害防止広報用カードの試験運用について
(2) 特殊詐欺の現状と被害防止対策について
5 主な協議
<委員> 架空請求詐欺とオレオレ詐欺について、架空請求詐欺の件数は多いが、被害額がオレオレ詐欺と変わらないのはなぜか。
また、高齢者や障害者などが行方不明になった場合はどのような捜索を行っているのか。
【署長】 オレオレ詐欺は高齢者を対象とする場合が多く、架空請求詐欺は幅広い年齢層の者を対象とするため、件数が多い。要求金額は少額であるが、一度被害に遭うと徐々に金額が上がり、最終的に多額の被害に遭う。
【生活安全課長】 高齢者や障害者などの行方不明者は、行動範囲が限られてくる場合が多く、実家や普段よく行く場所などを届出人から詳細に聴取し、移動手段等を考慮して捜索等を行う。
<委員> 一人暮らしの場合など、詳細な聴取ができない場合はどうか。
【署長】 行方不明かどうかの把握が難しく、後日、家族から届出がある場合が多い。手配を行い、消防など関係機関と連携して捜索に当たる。行方不明になるおそれがある場合は衣服等に氏名などが分かるような対策をお願いしたい。
<委員> 以前、架空請求詐欺のハガキが何回も届いたため不安になり息子に相談したことがある。独居高齢者の家族は隣家などに声掛けをして、協力を依頼することも必要だと思う。
【署長】 警察は巡回連絡を通じ、声掛け等を行い、地域の実態把握や地域の問題点を把握することで対応できると考える。地域のネットワークも広がりつつあるが、地域事情を把握し、良策を探りながら推進していきたい。
<委員> 特殊詐欺被害防止広報用カードについては全戸に配るとなお良いと思う。ただ、デザインが事務的で、内容にも工夫が必要だと考える。「桑名警察署に相談を」とあるが、警察署は敷居が高いと感じる人もいるので、「地域の人にも相談を」とすれば、より身近なものになるのではないか。
【署長】 特殊詐欺被害防止広報用カードは、極力、文字を大きくし、端的に分かりやすいものになるようにして試験的に運用した。今後、多様な意見を取り入れ、工夫し、市役所など関係機関と連携して対応していく。
<委員> 特殊詐欺被害防止は高齢者のみでなく、今後は家族も含めて、幅広く啓発を行っていく必要がある。また、高齢者の行方不明については周囲が気を付けて声を掛けることも必要だ。
【署長】 携帯電話の普及により、行方不明者を発見した際、すぐに通報する場合も多い。直接、声は掛けなくても、情報を元に発見できることもある。家族への広報も防犯講話などの機会に実施していきたい。
<委員> ところで、特殊詐欺の検挙は難しいのか。
 現在、徘かいする高齢者の声掛け訓練を地域包括ケアシステムとして実施している。自分たちの地域は自分たちで守るという意識の構築が必要だが、新興住宅地などでのコミュニティづくりは容易ではないと感じている。
【署長】 特殊詐欺の犯行グループ組織の壊滅は難しいが、対策や検挙活動を推進している。
地域の防犯活動については警察においても自主防犯組織の結成などを支援している。
<委員> 特殊詐欺被害防止広報用カードについては、関係機関と連携するなど、効果的に活用されることを期待している。
【署長】 市役所等関係機関と連携していきたい。
<委員> 今日の講話で、元号の改元による詐欺が予想されるということで、銀行等のATMで「改元によりキャッシュカードを郵送で送らない」等の注意書きをすると良いのではないか。
自宅の隣に独居高齢者が住んでいるが、離れて暮らす家族とも連絡を取り合っており、何かあればすぐに駆け付けてもらうようにしている。巡回連絡の際に隣家とのコミュニケーションを促すのはどうか。
最近、団地内の路上駐車が多いと感じる。通学路に影響が出ているので、何か良い方法はないか。
【署長】 特殊詐欺被害防止について、銀行等関係機関と今後も連携を図っていく。
巡回連絡時の指導についても、状況を見ながら可能であれば実施していく。
団地内での路上駐車は、まずは各地域で対応を考えてほしい。事故の要因になる可能性があれば警察でも検討していく。警察や市、自治体などで問題提起するのも一つの解決策である。
<委員> 先日、ボランティアとして、防犯協会の啓発活動に参加し、広報チラシを配布したが、チラシに見向きもしない人や自分には関係ないと言う人が多かった。
【署長】 チラシの配布は、いかに相手の目線や立場に立てるかがポイントである。広報啓発時に感想を聞いて、これを取り入れていきたい。
<委員> ATMでの被害防止対策として、被害防止に対する表彰制度を報道することで、犯行自体を躊躇(ちゅうちょ)させることにつながらないだろうか。また、協力を得られる機関等には協力認定シールを貼るなどはどうか。
【署長】 昨年4月10日に特殊詐欺の未然防止功労として、郵便局に感謝状を贈呈し、報道発表を行っている。平素から報道機関に対し、被害防止に効果があることを説明し協力を得ていきたい。
<委員> 私の住む地域は小学校を中心にして、自治会や老人会等が連携して地域づくりの活動をしている。交番の方にも来ていただきたい。
【署長】 運動会には交番員や駐在所員が可能であれば参加している。そのような機会にも地域の課題などを把握することができるため、警察も積極的に顔を出していきたい。
<委員> 特殊詐欺の被害防止対策として、独居高齢者の実態把握が大切である。他県では、自治体が保有する高齢者の個人情報を警察と共有する覚書を締結しているところがある。プライバシーの問題について考えていく必要はあると思うが、有効かつ最善の方法ではないだろうか。
【署長】 個人情報の取扱いについて、運用を確認する必要があるが、非常に有効であると思う。ただ、当署で現時点で一番有効なのは巡回連絡の際に防犯指導を行うことで、これは最優先に取り組む事であると考える。今後も委員の意見を踏まえながら検討していきたい。
<委員> 横断歩道上での交通事故は防がなくてはいけないと思うが、横断歩道の塗り替えの現状はどうか。
【交通官】 県警として、横断中の歩行者の事故防止に力を入れているが、横断歩道の塗り替え整備はまだ行き渡っているとは言えない。要望は挙げているが、通学路などが優先になる。
6 会長総括
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