三重県警察

「県民と共に築く安全で安心な三重」の実現

伊賀警察署  第1回

1 日時
令和元年6月26日(水)午後3時00分~午後5時00分
開催場所
伊賀警察署会議室
2 出席者
1 警察署協議会(7名)
  奥谷和久委員、恒岡信政委員、中林博輝委員、野口徹委員
  前川清委員、南出幸子委員、南畑陽子委員
2 警察署(10名)
  署長、副署長、会計課長、警務官、生活安全課長、地域課長、刑事課長、
  交通課長、警備課長、事務局1名
3 傍聴者
なし
4 公開・非公開の別
公開
5 1 感謝状贈呈
2 委嘱状伝達
3 署長挨拶
4 役員選出
  会 長 奥谷和久委員
  副会長 恒岡信政委員
5 管内概況説明(署長)
(1) 警察組織
(2) 刑法犯発生状況
(3) 特殊詐欺の概況
(4) 交通事故発生状況の説明
6 主な協議
 <委員> 交通関係について2点質問する。1点目は、交通事故の報道で、高齢者によるアクセルとブレーキの踏み間違いが多いようである。アクセルとブレーキの踏み間違いを防止する、急発進防止装置の付いている車両があるとのことであるが、伊賀署として勧めている対策はあるのか。2点目は、運転免許証の自主返納に関して、伊賀市では何件くらいの自主返納が行われているのか。また、運転免許証の自主返納者には、どのようなサポートが行われているのか。
 【署長】 当署独自の取組ではないが、三重県警察と三重県内の自動車関係の機関及び団体が、安全運転サポート車の普及等を目的とした協定を結んでいる。それにより、県内の自動車学校で行われている高齢者講習等で安心サポート車が活用されている。なお、自動車産業では、安全運転サポート車ではない既存の車両に、後付けで急発進防止装置を販売している。運転免許証の自主返納については、昨年、当署では200件以上受理し、本年5月末現在で約110件受理しており、昨年とほぼ同じ受理件数である。なお、本年の三重県全体での自主返納数は約300件であり、平成28年頃から自主返納が急増している。また、運転免許証の自主返納後のサポートについては、伊賀地区では公共交通機関の割引が充実していない現状にあるが、日常生活への影響が軽減できるよう市役所等の関係機関と協議し、改善していく。
 <委員> 市役所等の行政機関と警察は連携してどのような活動をしているのか。
 【署長】 警察は行政機関と様々な場面において連携して活動している。交通機関であれば、交通安全運動等において、合同の出発式や広報啓発活動等を実施している。また、少年の非行防止であれば、伊賀市教育委員会と連携して対応するなどしている。その他にも警察は多岐にわたって行政機関と連携して活動している。
 <委員> 交通関係について3点質問する。1点目は、名阪国道において交通事故は何件発生しているのか。2点目は、名阪国道の速度規制が70km/hに引き上げられたが、規制緩和による影響はあるのか。3点目は、旧市役所前の信号交差点近くには踏切用信号機もあり、伊賀鉄道の電車が上下2本続けて通過する際、信号待ちの時間が長くなることがある。信号待ちを避けるため、Uターンして脇道に抜けようとする車両を見掛けることがあるため、とても危険である。信号待ちによる渋滞を緩和させるため、信号機や交差点の改善等は行われないか。
 【署長】 名阪国道における交通事故件数であるが、名阪国道は高速隊の管轄であるため、詳細な件数は把握していない。名阪国道の速度規制の緩和については、実勢速度に基づいて見直しがされている。実勢速度での走行で交通事故の件数が少ないのであれば、速度規制を緩和しても、交通事故の発生率は上がらないと考えられるため、名阪国道においても一部区間を除き、速度規制が緩和された。規制緩和の前後で交通事故件数を比較し、検証していると思うが、現在も速度規制が以前の速度に戻されていないため、速度規制を緩和しても交通事故件数は増加していないと思慮される。しかし、名阪国道における交通事故件数は依然として多いことから、運転する際は十分注意していただきたい。旧市役所前の信号交差点について、伊賀鉄道の踏切と連動している信号機であり、警察庁から示されている信号機設置の指針に基づいて設置されている。信号機設置の方針は「交通の安全と円滑を図ること」であるため、以前の信号制御は安全性が確保できないため、変更されたとものと思われる。
 <委員> 私からは、3点意見要望を述べる。1点目は、市街地の一時停止線が消えて全く見えなくなっている場所がいくつかある。塗り直しの優先順位や予算の関係上、全てを塗り直すことは難しいと思うが、歩行者の安全確保のために一時停止線の塗り直しを検討していただきたい。2点目は、本年5月に大阪府吹田市において警察官襲撃事案が発生したが、同事案を受けて、伊賀署として何か対策等はしているのか。3点目は、伊賀市役所前の環状交差点についてである。以前、海外で環状交差点を通行したことがあり、交差点に侵入する前に減速することで、交通事故の減少につながると実感した。しかし、伊賀市役所前に設置された環状交差点はその利点が十分に活かせていないと思う。中心円が狭く、直進して通過する車両がある。また、環状からの流出の際に左指示器を出していない車両が多いことから、通行方法について地域住民への周知がされていないように思う。正しい通行方法や環状交差点の構造等、今後の課題としていただきたい。
 【署長】 道路標示の塗り直し等に関する予算は厳しく、各道路の状況を調査した上で塗り直しの是非を検討している。しかし、ここ数年で予算の増加や塗り直し方法の見直し等が進められる等、予算面及び執行面で改善されている。優先順位があり、すべての要望に迅速に対応できるとは限らないが、今後も気付いた点等があれば教えていただきたい。警察官襲撃事案を受けて、当署では現場を想定した対応訓練を実施した。今後も想定を変え、継続して訓練を実施していく。さらに、吹田市の事案では、警察官が一人になったところで襲われたことから、複数人での職務執行を指示し、受傷事故防止に配意している。現在、運用している環状交差点は、通常の基準で設置していないため、小規模の環状交差点となっている。本格運用するためには、十分な土地を確保しなければならない。また、現在は、中心円を少しずらして設置しているため、一定の方向から来た車両は直進で通過してしまうのが現状である。7月には環状交差点の検討委員会があるため、試行運用の結果を受け止め、検討し改善していく。
 <委員> 以前の警察署協議会で環状交差点を視察し、さらに私自身も何回か通行した。現在の環状交差点の場所は見通しが良いため、環状交差点がなくとも交通事故は起こりにくい状況にあると思うが、見通しの良い交差点は、環状交差点の設置場所として適切であるのか疑問に思う。今後も環状交差点の設置予定はあるのか。
 【署長】 環状交差点の実証実験を行う候補地として、複数の場所が候補に挙がっていた。設置基準として、その場所の交通量や交通事故発生状況等がある。交通量が多い場所に環状交差点があれば、環状内に車両が停滞してしまうため、一定の交通量でないと環状交差点は機能しない。また、環状交差点試行前後で交通事故件数等を比較しやすい場所を選定している。見通しの良し悪しについては、設置基準には含まれない。伊賀市役所前以外での環状交差点の設置であるが、環状交差点は信号機のランニングコストの削減と災害に強いという利点があるため、今後も導入が検討されると思う。今後は新設道路での運用が計画されているところである。
7 署長謝辞 
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